こんにちは、奥野以道です。
2026年度も上半期が終わりました。
10月に入り、これから企業の中間決算発表も本格化してきます。
そこで今回は、いつもの投資についての考え方から少し離れて、2026年度上半期に私が実際にどんな投資をしてきたのかを振り返ってみたいと思います。
この半年で新しく買った株。
以前から保有していて買い増した株。
そして、売った株。
売却した銘柄についても、損切りしたものもあれば、利益が出ていたにもかかわらず手放したものもあります。
そして9月末現在、私の日本株には約3億4,600万円の含み益があります。
それだけ利益が出ているのなら、
「なぜ利確しないのか?」
と思う方もいるかもしれません。
今回は現在の資産状況と実際の売買を公開しながら、そんな私の投資スタイルについて書いてみます。
9月末時点の資産状況
まず、2026年9月末時点の資産状況です。
単位は百万円です。

金融資産では、
* 銀行現金 500万円
* 日本株 4億7,900万円
* 米国株 1,600万円
* 投資信託 300万円
となり、証券口座の合計は約4億9,700万円です。
これとは別に、自宅不動産を約1億2,000万円(購入価格)、住宅ローンを約8,100万円保有しています。
不動産と住宅ローンまで含めた純資産は約5億3,600万円となりました。
私の資産構成を見れば分かるとおり、かなり日本株に偏っています。
一般的な資産運用の教科書からすると、決してバランスの良いポートフォリオとは言えないかもしれません。
しかし、これは意図してこうなったというより、長年投資を続けた結果です。
そして今回、改めて数字を眺めてみて、自分でも最も特徴的だと思うのが「含み益」です。
日本株4.79億円のうち、含み益が3.46億円
現在保有している日本株の評価額は約4億7,900万円。
これに対して投資額は約1億3,200万円です。
含み益は約3億4,600万円になっています。
もちろん、この3億4,600万円が私の銀行口座にあるわけではありません。
株価が下がれば、含み益も減ります。
相場全体が大きく下落すれば、数千万円単位で評価額が減ることもあります。
それでも、ここまで含み益が大きくなった最大の理由は非常に単純です。
大きく値上がりした株を、あまり売らなかったからです。
これについては後ほど詳しく書きます。
その前に、この半年で実際に行った売買を振り返ってみます。
この半年で買った株
こちらが、この半年間に購入した銘柄です。

購入した銘柄については、2種類に分けています。
黄色が、この半年で新たにポートフォリオへ加えた銘柄。
白色は、以前から保有していて買い増した銘柄です。
新しく保有した銘柄
* GSユアサ
* ダイキン工業
* 旭化成
* 富士フイルム
この4社については、この半年で新たに保有することになりました。
私は基本的に、中長期で保有できそうな企業を探しています。
短期間で株価が2倍、3倍になる銘柄を探すというより、
「この会社なら何年か持っていてもいい」
と思える企業を買うことが多いです。
そのため、企業規模や財務、業界での競争力、今後の商品・サービスへの需要などを見ながら購入しています。
値下がりした既存銘柄も買い増した
一方、以前から保有していて買い増したのが、
* フジクラ
* ソニーグループ
* 東京海上ホールディングス
* トヨタ自動車
* サンリオ
です。
私は株価が下がっただけで買い増すわけではありません。
その企業の将来性や競争力に大きな変化がないのに、株価だけが調整しているのであれば、追加購入を考えます。
これは結構重要だと思っています。
「下がったから買う」のではなく、「下がっても欲しい会社だから買う」。
似ているようですが、かなり違います。
下落そのものを買いの理由にしてしまうと、企業価値そのものが低下している場合にも買い続けることになります。
ですから、買い増すときほど、
「今、初めてこの会社を知ったとして、この価格なら買うだろうか?」
と考えるようにしています。
一方、この半年で売った株
今回、売却した銘柄もあります。
ただし、売却理由はすべて同じではありません。
私自身が整理してみると、大きく3種類に分かれました。
① 含み損で手放した銘柄
赤色にしたのが、
* 東亜建設工業
* 極東開発工業
* ニチレキ
です。
これらについては、含み損の状態で売却しました。
つまり、損切りです。
私は長期投資を基本にしていますが、
長期投資=損切りしないこと
だとは考えていません。
買ったときには魅力的だと思った会社でも、その後の状況によって判断が変わることはあります。
そんなときに、
「せめて買値に戻るまで待とう」
と考えてしまうと、買値そのものに判断を支配されてしまいます。
私が考えるのは、
「今この株を持っていなかったとして、それでも今日この価格で買いたいだろうか?」
ということです。
答えが「NO」なら、一度手放すことも選択肢になります。
損失を確定するのは気分の良いものではありません。
しかし、ポートフォリオ全体を考えれば、必要な判断だと思っています。
② 少額だったので整理した銘柄
青色にしたのが、
* SBIグローバルアセットマネジメント
* 宮入バルブ製作所
* ヤマダホールディングス
* 不動テトラ
です。
これらについては、必ずしも会社に悲観的になったから売ったわけではありません。
単純に保有額が少なく、一度整理することにしました。
私はかなり多くの銘柄を保有しています。
分散投資は大切だと思っていますが、銘柄数が増えれば増えるほど良いとも思っていません。
100万円値上がりしてもポートフォリオ全体にはほとんど影響しないような保有額であれば、
「そもそも、この株を持っている意味は何だろう?」
と考えることがあります。
その結果、一度整理することにした銘柄です。
③ 利益が出ていても売った株
そして緑色です。
* 平和
* 住友林業
* ケイアイスター不動産
こちらは少し意味が違います。
含み益がある状態でしたが、売却しました。
理由は銘柄によって異なります。
今後の成長に少し陰りを感じたもの。
同じ業種の銘柄をほかにも保有していて、ポートフォリオ上の重複を整理したもの。
また、金利環境の変化を意識する中で、負債の大きさが気になったものもあります。
つまり私は、
「利益が出ている株は売らない」
というルールで運用しているわけではありません。
利益が出ていても、今後保有する理由が弱くなれば売ります。
逆に、ものすごく利益が出ていても、保有する理由が残っていれば売りません。
ここが、私の投資では結構重要なところです。
では、なぜ3億円を超える含み益を利確しないのか
今回の資産状況で、一番不思議に思われるのはここかもしれません。
日本株の含み益は約3億4,600万円。
それなら、
「一度利益を確定した方が安心なのでは?」
という考え方も当然あります。
それも一つの投資方法だと思います。
ただ、私は基本的にはそうしてきませんでした。
むしろ、
大きく利益が出ている銘柄ほど、そのまま残っているケースが多い。
それが現在のポートフォリオです。
含み益を100%自分の資産だとは思っていない
ここまで「含み益3億4,600万円」と書いてきましたが、私はこの金額をそのまま自分が自由に使える資産だとは考えていません。
課税口座で保有している株式であれば、いつか売却して利益を確定したときには税金が発生します。
つまり、現在の評価額の中には、まだ支払っていない将来の税金も含まれていると考えることができます。
私は貸借対照表のように資産を考えることが多いので、含み益を見るときにも、心の中ではこの「潜在的な税負担」を少し割り引いて見ています。
だから、含み益が3億円を超えたからといって、その金額をすべて「儲かったお金」として考えているわけではありません。
一方で、売却しなければ、その税金を今すぐ支払う必要もありません。
企業の成長性に問題がなく、保有を続けたい会社であれば、利益を確定して税金を支払い、保有株数を減らすよりも、そのまま株式として働いてもらう。
含み益は使えるお金ではなく、まだ市場の中で働いている資産。
私はそんな感覚で見ています。
利益確定すると、株数が減る
理由の一つが税金です。
課税口座で利益が出ている株を売却すれば、利益に対して税金が発生します。
利益を確定した瞬間に、税金分の資産が外に出ていくことになります。
例えば、大きく値上がりした株をすべて売却したあと、
「やっぱりこの会社は良いから買い直そう」
と思っても、税金を支払った後では、以前と同じ株数を買い戻すことはできません。
私は株価そのものだけでなく、何株持っているかもかなり大切にしています。
なぜなら、株数は将来の配当にもつながるからです。
株価が上がる会社だからこそ、持ち続けたい
私が長期投資で面白いと思うのはここです。
良い企業が利益を増やし、配当を増やし、結果として株価も上昇していく。
すると、
「こんなに上がったのだから、そろそろ売ろう」
と思いたくなります。
しかし、少し違う見方もできます。
なぜ、その株はそこまで上がったのでしょうか。
企業が成長してきたからかもしれません。
競争力が高まったからかもしれません。
利益が増え、配当も増えてきたからかもしれません。
だとすれば、
最もよく育った株を、株価が上がったという理由だけで切ってしまう必要があるのか。
私はそう考えるようになりました。
もちろん、株価が企業価値から大きく離れて割高になっている場合もあります。
会社の成長が止まることもあります。
そうなれば売却を検討します。
しかし、
「上がったから売る」
という理由だけでは、私は売らないようにしています。
私は「利益」より「株数」を残したい
これは私自身の投資スタイルの特徴かもしれません。
利益を確定して現金を増やすことより、
良い会社の株数をできるだけ多く持ち続ける。
私はそちらを重視しています。
特に、配当を出し続け、増配する可能性のある会社であればなおさらです。
株数を維持したまま企業が成長してくれれば、将来受け取る配当も増えていく可能性があります。
そして、その配当を再び株式に投資する。
この繰り返しです。
振り返ってみると、私の資産形成は、売買をうまく繰り返した結果というより、
良い会社の株をできるだけ市場から退場させず、長く持ち続けてきた結果
なのだと思います。
ただし、このポートフォリオには「胆力」が必要になる
もちろん、良いことばかりではありません。
9月末現在、日本株だけで約4億7,900万円あります。
仮に日本株全体が10%下落し、私のポートフォリオも同程度下落したとすれば、単純計算では評価額が約4,800万円減ることになります。
20%なら、約1億円です。
これは結構な金額です。
株式というリスク資産にこれだけ資産を張り付かせている以上、当然避けられません。
ここまで株式の比率を高めることを、すべての人に勧めるつもりもありません。
私自身も投資を始めた頃から、これだけの値動きに平然としていられたわけではありません。
投資を始めてから20年以上。
ITバブル崩壊も経験しました。
信用取引で失敗したこともあります。
JALの破綻も経験しました。
暴落も何度も見てきました。
そうした経験を積み重ねる中で、
多少の株価変動を受け入れる「胆力」
のようなものが少しずつ身についてきたのだと思います。
ただし、ここでいう胆力とは、
「何があっても我慢する」
という意味ではありません。
会社そのものに問題が起きれば売ります。
保有する理由がなくなれば損切りもします。
その一方で、会社に問題がないのに相場全体の下落だけで怖くなって売ることは、できるだけ避けたい。
この違いは大きいと思っています。
長期投資は「何もしないこと」ではない
今回、この半年間の売買を改めて整理してみて、自分の投資方法がかなりはっきり見えてきました。
新しい成長の可能性を感じれば、新しい銘柄を加える。
以前から持っている会社が安くなり、それでも魅力が変わらなければ買い増す。
保有する意味が薄くなれば整理する。
間違ったと思えば損切りする。
そして、
本当に大きく育った株には、できるだけ長く時間を与える。
私にとって長期投資とは、一度買った株を放置することではありません。
ポートフォリオ全体を見ながら、少しずつ手を入れていく。
その結果として、今のポートフォリオがあります。
これから中間決算シーズンへ
これから企業の中間決算発表が本格化します。
私にとっても、保有企業を改めて確認する重要な時期になります。
見るのは、単純に、
「増益だった」
「減益だった」
という結果だけではありません。
なぜ利益が増えたのか。
なぜ減ったのか。
会社がこれまで説明していた成長ストーリーは続いているのか。
財務状態に変化はないか。
来期以降にも成長できそうなのか。
そして何より、
「今でも、この会社を持ち続けたいと思えるか」
を確認します。
決算発表を見て、新たに買いたくなる会社も出てくるかもしれません。
逆に、これまで持っていた会社を手放すこともあるかもしれません。
半年間を振り返って
9月末の純資産は約5億3,600万円となりました。
しかし、私自身は、この数字そのものを目標に投資しているわけではありません。
5億円になったからゴールでもなければ、6億円になれば成功というわけでもありません。
株価次第では、来月には大きく減っているかもしれません。
それよりも、
自分が納得できる企業を保有できているか。
その企業を安心して長く持ち続けられるか。
こちらの方が重要だと思っています。
今回の上半期を振り返ると、新しい株を買い、既存株を買い増し、損切りもし、利益の出ている株も整理しました。
その一方で、大きく育ってきた主力株については、ほとんど手をつけていません。
これからも、同じだと思います。
企業を見る。
株価を見る。
必要なら買う。
必要なら売る。
そして、持ち続ける価値がある企業には時間を与える。
相場を当てるより、相場に対処する。
2026年度下半期も、このスタンスで市場と付き合っていきたいと思います。


