【株式投資を始めよう・第4章】証券口座を開設してみよう|初心者が迷いやすい設定を解説

株式投資を始めよう!第4章「証券口座を開設してみよう」証券口座の開設手順を説明するイラスト 株式投資を始めよう!

はじめに|いよいよ株式投資の準備を始めよう

前回は、証券会社の役割や選び方について説明しました。私がおすすめするのは、SBI証券と楽天証券の2社です。どちらも国内株式の売買手数料を安く抑えられ、取扱商品やサービスも充実しています。

さて、証券会社を選んだら、次はいよいよ口座開設です。「難しい手続きが必要なのでは?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、今ではスマートフォンを使って、自宅から申し込める時代になりました。ただし、申し込みの途中には、初心者には分かりにくい選択項目がいくつか出てきます。

今回は、その中でも特に大切な設定を中心に説明していきましょう。

口座開設には何が必要?

証券口座を開設するには、本人確認やマイナンバーの登録などが必要になります。

一般的には、次のようなものを準備しておくとよいでしょう。

* マイナンバーカードなどの本人確認書類
* スマートフォンまたはパソコン
* メールアドレス
* 入出金に利用する銀行口座の情報

必要書類の組み合わせは、証券会社や本人確認方法によって異なります。

マイナンバーカードを利用すれば、オンラインで本人確認を進められる場合もあります。

申し込みは、証券会社の公式サイトやアプリから行います。氏名、住所、職業などの必要事項を入力し、本人確認を行い、審査が完了すれば口座を利用できるようになります。

証券口座開設までを示したチャート図

なお、口座開設時に、いきなり株式を購入する必要はありません。まず口座だけ作り、画面の操作方法に慣れてから投資を始めてもよいのです。

特定口座と一般口座、どちらを選ぶ?

口座開設の途中で、初心者が迷いやすいのが「特定口座」と「一般口座」の選択です。

難しい名前ですが、主な違いは株式の売買で生じた利益について、税金の計算や納税をどのように行うかという点にあります。

一般口座では、原則として自分で利益や損失を計算し、必要に応じて確定申告を行います。

一方、特定口座では、証券会社が年間の取引損益を計算してくれます。さらに、特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」があります。

私が一般的な初心者の方におすすめするのは、特定口座・源泉徴収ありです。

この方式では、課税対象となる売買益について、証券会社が税金を計算して原則として源泉徴収してくれます。そのため、特定口座内の取引については、通常、自分で確定申告をする必要がありません。

もちろん、所得や他の取引状況によっては、別の方法を選んだ方が有利になる場合もあります。しかし、最初から税務手続きに悩む必要はないでしょう。

一般口座と特定口座の違いを示したもの。また、源泉徴収のある無しの違いも示し、初心者へのおすすめを表す図

NISA口座も開設しておこう

口座開設の際には、NISAについても確認しておきましょう。ちなみにNISAは「Nippon Individual Savings Account」の略称になります。

NISAとは、一定の条件のもとで株式や投資信託などの利益が非課税になる制度です。

通常、国内の上場株式の売却益や配当金には、約20%の税金がかかります。

しかし、NISA口座で購入した対象商品については、制度の範囲内で利益が非課税になります。これは、資産形成を考えるうえで大きなメリットです。

NISA口座は、同じ年に利用できる金融機関が原則一つに限られます。また、NISAには投資できる金額や対象商品などのルールがあります。

詳しい内容は次の第5章で説明しますが、初めて証券口座を開設する際には、NISAの利用も併せて検討しておくとよいでしょう。

配当金は、どこで受け取る?

口座開設で、ぜひ気をつけていただきたいのが「配当金の受取方法」です。

実は、国内上場株式の配当金には4つの受取方法があります。

* 株式数比例配分方式:証券口座で受け取る
* 登録配当金受領口座方式:指定した一つの銀行口座で受け取る
* 配当金領収証方式:郵便局などの窓口で現金を受け取る
* 個別銘柄指定方式:銘柄ごとに指定した銀行口座で受け取る

配当金の受取方式を3種類に分け、株式数比例配分方式がNISA活用も含めメリットがあることを示した図

郵便局などに配当金の領収証を持っていき、現金を受け取るのも、株主になった実感があって嬉しいものだと思います。

ただ、私がおすすめするのは、証券口座で受け取る「株式数比例配分方式」です。証券口座に配当金が入れば、そのお金をそのまま次の株式購入に利用できます。

必要なときには銀行口座へ出金し、現金として使うこともできます。

特に、これから資産を増やしていこうという段階では、配当金を再投資するという考え方を知っておいてほしいと思います。

配当金が、次の金の卵を育てる

私は長年、配当金を証券口座で受け取り、再投資に活用してきました。株式から生まれた配当金を使って、また新しい株式を購入する。その株式が、将来さらに配当金を生み出してくれる。

もちろん、配当金が必ず増えるわけでも、株価が上昇する保証があるわけでもありません。それでも、こうして少しずつ配当収入を育てていくことには、株式投資ならではの楽しさがあります。

金の卵を使って、次の金の卵を産む鶏を育てる。株好きとしては、そんな仕組みが少しずつ大きくなっていくのを見るのも嬉しいものです。

配当再投資が将来の資産を産むことを示した図

NISAでは配当金の受取方法に注意!

ここで、もう一つ大切なことがあります。

NISA口座で購入した国内上場株式の配当金を非課税で受け取るには、原則として「株式数比例配分方式」を選ぶ必要があります。

銀行口座への振込や郵便局で受け取る方法を選ぶと、NISA口座で保有していても、配当金には税金がかかります。つまり、配当金の受取方法は、単なる便利さだけでなく、税金にも関係するのです。

初心者の方は、特別な事情がなければ「株式数比例配分方式」を選び、設定が反映されているか確認しておくことをおすすめします。

なお、この方式は原則として他の証券会社で保有する国内上場株式にも適用されます。複数の証券口座を持っている方は、その点にも注意してください。

口座が開設できたら、まず何をする?

証券口座の開設が完了したら、まずはログインして画面を確認してみましょう。

最初に覚えておきたいのは、銀行口座から証券口座へお金を入金する方法です。多くのネット証券では、銀行口座と連携したオンライン入金サービスなどが利用できます。

ただし、入金方法によって手数料や反映時間が異なる場合もありますので、確認しておきましょう。

入金ができたら、自分の口座にいくらの資金があるのか、どこで確認できるのかを覚えておくとよいでしょう。その後は、気になる企業の株価や企業情報を検索してみるのも面白いと思います。

まだ株式を購入する必要はありません。まずは証券口座の画面に慣れることから始めましょう。

おわりに|口座開設は、まだスタート地点

今回は、証券口座の開設に必要な準備と、初心者が迷いやすい設定について説明しました。

特に覚えておいてほしいのは、次の3つです。

・特定口座は「源泉徴収あり」を基本に考えること。

・NISA口座の利用も検討すること。

・配当金の受取方法は「株式数比例配分方式」をおすすめすること。

口座を開設しただけでは、お金が増えるわけではありません。しかし、自分で株式を購入できる環境が整ったことになります。

これから、どんな会社に投資していくのか?どんな形で資産を育てていくのか?

その選択肢が広がったわけです。

次の第5章では、今回登場したNISAという制度について、もう少し詳しく説明していきます。

次回:第5章「NISAと税金の基本」

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